1 東京支部の理念とスローガンから思うこと

 

2025年5月19日、東京・銀座にて、縁ディングノートプランニング協会 東京支部のキックオフパーティーが開催されました。

https://en-planning.com/https-en-planning-com-afterevent-tokyo20260519/

 

 

当日は40名を超える皆様が参加され、それぞれの想いや活動について語り合いながら、新たなご縁が生まれていく様子がとても印象的でした。

 

東京支部では、

「誰もが挑戦と成長を実践し、縁満な終活・相続を実現する」

という理念を掲げています。

 

また、スローガンは、

「縁満な終活・相続を東京から地方へ」です。

 

この言葉を聞いたとき、私は自分自身の歩みと重ねながら、改めて縁ディングノートの活動の意味を考えました。

 

2 東京で生まれ育った私の原点

私は東京生まれ、東京育ちです。子どもの頃、お盆や年末年始になると「田舎に帰る」と話す友人たちが、とても羨ましかったことを覚えています。私には、いわゆる“帰るふるさと”がありませんでした。

 

父方にも母方にもご先祖様のお墓はありますが、親戚のお葬式のとき以外に、自分からお墓参りに行く習慣はありませんでした。

 

両親は、父の仕事をきっかけに北海道から東京へ出てきました。父は慣れない都会で懸命に働き、家族が安心して暮らせる家を用意してくれました。母は専業主婦として、兄と私を守り、家庭を支えてくれていました。

 

そんな高度経済成長期を経た核家族。便利で、安心で、守られた暮らし。その一方で、祖先やふるさと、家の歴史のようなものを、日常の中で深く感じる機会は多くなかったように思います。

 

3 父を亡くして気づいた、ご縁のつながり

そんな私に変化があったのは、3年前に父を亡くしてからです。

 

父が亡くなってから、月命日にお墓参りをするようになりました。最初は、にぎやかな場所が好きだった父が寂しくないように、会いに行くような気持ちでしたが、何度も足を運ぶうちに、お墓の前で手を合わせる時間は、父だけではなく、家族の歩みや、自分が今ここにいることを静かに受け止める時間になっていきました。

 

お墓参りは、慌ただしい日常の中で少し立ち止まり、感謝を思い出し、自分の足元を確認する時間でもあるのだと感じるようになりました。

 

以前の私であれば、「祖先」や「ふるさと」という言葉を、少し遠く感じていたかもしれません。けれど今は、その言葉が少しずつ自分の中に降りてくるようになっています。

 

祖先を大切にすることは、特別なことではなく、自分がどこから来たのかを思い出すこと。家族の絆を取り戻すことは、立派な言葉を並べることではなく、普段は言えない感謝や想いを、少しずつ言葉にしていくことなのだと思います。

 

4 東京から広がる、縁満な終活・相続

 

東京支部のスローガンである、

「縁満な終活・相続を東京から地方へ」

という言葉には、東京だからこその意味があるように感じています。

 

東京は、多くの人が集まる場所です。地方から出てきた人もいれば、私のように東京で生まれ育った人もいます。家族の形も、働き方も、生き方も多様です。

 

便利で自由な一方で、家族の歴史やご先祖様とのつながり、地域とのつながりが見えにくくなることもあります。だからこそ、東京から発信する意味があるのではないでしょうか。

 

終活や相続という言葉は、ともすると「亡くなった後の準備」や「財産の整理」として受け取られがちです。けれど、縁ディングノートはそれだけのものではありません。

 

自分がどんな人に支えられてきたのか。誰に何を伝えたいのか。どんな想いを、これからの人生に残していきたいのか。大切な人や家族とのご縁を、もう一度見つめ直すためのノートでもあります。

 

5  挑戦と成長を実践するのは、私たち自身

 

東京支部の理念には、「誰もが挑戦と成長を実践し」という言葉があります。

 

この言葉は、縁ディングノートを書く方に、無理に挑戦や成長を求めるという意味ではなく、まず私たちプランナー自身が、目の前の方の人生に敬意を持ち、学び続け、成長し続けるという意味でもあるのではないかと感じています。

 

人の人生に触れる活動だからこそ、知識だけではなく、姿勢が問われます。

 

相続や終活の知識だけでなく、その方がどのように生きてこられたのか、何を大切にしているのか、誰にどんな想いを残したいのか。そこに丁寧に寄り添える自分でありたいと思います。

 

6 東京から、それぞれの原点へ

私は長い間、「自分にはふるさとがない」と思っていましたが、父や母が北海道から東京に出てきて築いてくれた暮らし、その中で育った自分自身の人生、そして父のお墓に手を合わせるたびに感じる家族のつながりも、私にとって大切な原点なのだと思うようになりました。

 

東京から地方へ。

 

このスローガンは、東京が地方を導くという意味ではなく、東京に集まる多様な人たちが、それぞれの原点を見つめ直し、そこからご縁を広げていくという意味なのではないでしょうか。

 

私も、縁ディングノートを通じて、ひとりでも多くの方が大切な人とのご縁に気づき、感謝を言葉にし、その人らしく人生を生ききる力につながるよう、挑戦と成長を続けていきたいと思います。

 

(文責:理事 三橋 久美子