1 素敵なノートとの出会い
アンド・ワン司法書士法人に入所させていただき、初めて「縁ディングノート」と出会いました。よく考えると、私の人生でこのような形の「ノート」は2冊目だったことに気づきました。私にとっての素敵ノート1冊目は、ニュージーランドでホームステイをしていた際に、ホストマザーとその家族との交換ノートです。
2 ニュージーランドでの交換ノート
私は、ニュージーランドで1年間語学留学をしていました。英語をしっかり学びたいという思いから、1年間3つのご家庭でホームステイをし、そのうち1か所のご家庭で7か月ほど滞在していました。その時のホストマザーとは今でもメッセージのやりとりや、2年ほど前にラインのカメラ電話で顔を見ながら話をしました。ホストマザーは、障がいがあるお子さんの小学校の先生をしていました。英語スキルが高くない私にあわせて単語を選び、言い回しを教えてくれながら会話をしてくれ、私はいつも電子辞書とノートと大好きなオセアニアワインを片手に、ホストマザーと話をする時間が大好きでした。ホストマザーと私は二人暮らしだったので、お互い予定があって夜ご飯がいらないとき、外出する休日などは細かくお互い「伝え合う」ことをしていました。そのツールが「交換ノート」でした。
3 国と時を一瞬で超える唯一無二の思い出
ホストマザーとの交換ノートには、「今日は仕事だからディナーはいらない」、「今日はナイトクラスでマオリ語の勉強だからディナーはいらない」、「1週間旅行にでるからいないよ」、「今日は晴れてるから洗濯日和ですね」など、お互いのスケジュールや、日々の些細な会話を書いたりしていました。そのうち、ホストマザーの別れた旦那さんもメッセージを残すようになりました。「犬の散歩に行ってくるね」、「クリスマスランチは僕が作るね」。
また、お掃除に来てくれていたホストマザーの娘の友達が、「洗濯機が壊れたから修理がいるよ」など、ホストマザーに向けたメッセージも残していました。この「交換ノート」でのやりとりを勧めてくれたのは、私の前に、この家でホームステイをしていた日本人でした。彼がノートを勧めてくれた理由は2つありました。1つ目は、ノートのやりとりをすることで、生の英語の勉強ができる。2つ目は、日本に帰国して、何年か経って読み返すとすごく素敵な思い出になる。その時の交換ノートは私にとって今でも大事な宝物で、唯一無二のものです。読むだけでその時の状況が昨日のことのかのように思い出され、日本の生活に疲れたときに読むと、心がほっこりするスペシャルツールになっています。
4 ノートの威力
私にとってこの交換ノートは、大好きなホストマザーと話したいことを自分の言葉で話すことができるくらいの英語スキルを保てるようにするための、英語学習のモチベーションにもなっています。大好きな人に自分の気持ちを伝えたいのに、語学スキルが足りないせいで上手く伝わらないなんて切ないことはありません。縁ディングノートはもちろん共通語で書くものですが、言葉だけでは伝えきれないものも多々あるとは思います。しかしながら、言葉で伝えないと何も伝わらないのも事実です。
自分にとってどんな些細な想いでも、あとで読む人からすると大きな宝物になる可能性もあります。ぜひ、何気ない日常を書き留めてみませんか?